ストーマとは、大腸や小腸などの一部を腹壁に穿孔して人工的に作った肛門のことです。がんや炎症性腸疾患などで手術を受けた人は、ストーマを通して排泄物を排出する必要があります。しかし、ストーマの存在は生活に大きな影響を与えるだけでなく、心理的な負担も大きいものです。ストーマを自分で管理する方法(ストーマセルフケア)を習得することは、オストメイト(ストーマを持つ人)の生活の質向上にとても重要です。
そこで、宮崎大学医学部外科学講座・看護部・OSTrain-VR projectは、VR(仮想現実)技術を用いて、ストーマセルフケアを学ぶための体験型トレーニングツールを開発することにしました。VRゴーグルを使って、先輩オストメイトが行う習熟したストーマセルフケアやWOCナース(皮膚・排泄ケア認定看護師)が行う指導的なストーマケアを「いつでも」、「どこでも」、「何度でも」繰り返し体験学習ができるVRトレーニングアプリを開発します。
このプロジェクトは、クラウドファンディングサイト「READYFOR」にて支援を募集中です。目標金額は400万円で、現在216万9000円が集まっています(8月30日現在)。支援者には、開発経過のニュースレターや氏名が掲載されることになっており、この画期的なプロジェクトに参加する機会を得ることができます。寄付募集は9月29日(金)午後11:00まで行われています。興味のある方はぜひご支援ください。
このプロジェクトは、オストメイトだけでなく、医療従事者や一般市民にもストーマに関する理解と知識を提供することを目指しています。VR技術の活用は、医療教育や啓発活動において画期的な手段となる可能性を示しており、今後の展開が期待されます。
弊社は、このプロジェクトにおいてVRの撮影や編集作業をサポートしており、医療分野における革新的な取り組みを支援しています。このプロジェクトが多くの人々の生活に良い影響をもたらすことを願っています。